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第6期介護報酬改定のわかりにくさ - 地域再生のきっかけになれるか

2015年度からの介護報酬改定における課題と今後の動きについて、地域で高齢者を支える仕組みづくりへの期待も含めて、考えてみたい。

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9年ぶりのマイナス改定をどうとらえるか

 2015年度からの介護報酬改定は3%前後のマイナス改定になるという。課題が山積する中で、なんともわかりにくい報酬改定になりそうだ。

 マイナス改定となるのは、2006年以来9年ぶりである。マイナス改定それ自体を否定的にのみとらえるつもりはない。

 介護事業全体の平均収支差額は8%、片や一般の中小企業の平均収支差額は2〜3%、それを根拠に財務省は「介護事業は中小企業に比べ、儲かりすぎている」としてマイナス6%程度の改定を求めてきた。マイナスの幅はともかく、一理はある。

 まして、今回の改定で第一号被保険者の保険料は全国の月額平均約4,900円から500円〜600円程度の引き上げは避けられそうもない。保険料が上がる中で、公的介護保険の中で運営されている介護事業が、あまりに利益を出すのは社会的に賛同を得にくいものがある。

 問題はどうメリハリをつけた改定をするのか。わかりやすく示せるかどうか、であろう。

 とくに重要なのは介護職の処遇改善、それによる人材確保が喫緊の課題である。

処遇改善交付金が給付されても依然として平均賃金が低い実情

 介護職の処遇改善については、2009年改正と前回の2012年改正の二回の介護報酬改定時にそれぞれ各9,000円、6,000円の引き上げの他に2009年10月の補正予算の際、施設・事業所への処遇改善交付金として一人当たり15,000円が給付された。

 厚生労働省によると、その3回の引き上げ策により一人当たり月額3万円が処遇改善されたという。果たしてそうだろうか。

 そうだったとしても、依然として多職種、他産業より平均賃金は低く、泊りや時間外も多い。まだまだ処遇改善は必要だろう。何より、2025年までに介護職の人材の需要は増え続ける。認知症ケアを中心とした質の向上も求められるだけに、介護職が働く現場を、若者も来たがる「魅力のある職場」にしていかねばならない。

 12月6日東京都千代田区内幸町のプレスセンターで開いた「どうなる・どうする介護保険改正と介護報酬」緊急セミナー(福祉フォーラムジャパン主催)で、基調講演をした厚生労働省老健局の榎本健太郎・介護保険計画課長もその必要性は認めた。

 厚生労働省介護給付分科会でも出されているように、介護職員の処遇改善加算を維持、できれば引き上げる。同時にさらなる資質向上や労働環境、労働条件の改善に取り組む事業所を手厚く評価する仕組みをさらに整えてはどうだろうか。

次のページは・・ 在宅復帰への基盤整備はまだまだ必要

キーワード: 介護報酬改定 , 介護予防

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