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認知症の妻の介護でみえたこと−介護家族と医師の視点から その後 vol.3 賃貸マンションの鍵−「徘徊」を防ぐ−

「徘徊」は、認知症に特異的で介護上で最も困難な症状の一つです(注1)。「徘徊」という行動を伴う他の精神疾患を思いつきません。また「徘徊」は、事故死につながりかねない危険な行動です。

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認知症の妻の「徘徊」

 認知症の妻を在宅で介護し始めるとすぐに「徘徊」が始まりました。当初は、はるか遠くの実家のある故郷に帰ると言い張り外出しようとしました。私の介護の考え方の一つ−「説得より納得」−にしたがい、外出をあえて止めはしませんでした。妻が言うままに一緒に歩くか、後から追うように付いていきました。しかし、私が気づかないまま外出して、行方不明で警察官に世話になりました。

 4回目の行方不明のときは、隣の市にある警察署に保護され車で迎えに行きました。このとき、私は外出そのものを止めようと決めたのです。その理由は、「徘徊」で妻が命を落とす恐れが出てきたことと、「徘徊」する妻の様子を観ていると、外出し歩き回っているうちに妻自身が目的を見失い、「徘徊」することに困惑していることに気づいたこともあります。

外出を止める

 一戸建ての自宅から外出させないために、いろいろと工夫しました。在宅介護を始めた当初から、介護保険でレンタルできる介護機器の「認知症老人徘徊感知機器」のマット用感知機器とセンサー機器とを玄関に装着しました(注2)。

 マット用のほうは、飼っている猫が度々踏んでその度に警告音が鳴り、役立ちませんでした。センサー機器は、妻が玄関に立つ度に警告音が鳴り、夜間も頻繁に鳴り、私が眠れなくなり使用を止めました。

 これに代わり、玄関のドア内側から開かないようにするため、ドアの上部に装着してある「ドアクローザ」を針金で止めて作動できなくしました。しかし妻がドアを開けようと何度も試みるうちに針金が外れて開いてしまい、日用品の量販店で見つけたストッパーとステンレス製ワイヤーを組み合わせて止めてみましたが、これでも開いてしまいました。

 一戸建て住宅で、玄関以外に出入りできる勝手口や数ヵ所の窓には、内側から鍵付きで防犯用具を取り付けていたので、私が外出する度にワイヤーを外さなければならないという不便さが伴いました。

次のページは・・ KABA製錠

キーワード: 介護家族 , 認知症

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