介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

介護現場におけるリスクマネジメント - 1. 誤薬を防ぐには

高齢者の生活を支えるなかで、介護者が安全な介護を心がけていても、事故を起こしてしまうこともある。時には、介護者の過ちが原因で、高齢者の健康を害する可能性もあるのだ。介護の現場では、どのような事故が起こり得るのか? そしてその対策は何か?

確認不足が命取り

 訪問介護の現場で起きてしまう事故の種類はさまざまだ。服薬介助の内容を間違ってしまう【誤薬】、予定通りに訪問できない【訪問不備】、利用者宅の物を壊してしまう【物損】、転倒などによる【人身事故】。どれも介護者の確認不足・不注意により、事故につながってしまう。これらの事故は、各事業所でサービス何百回かに1回のペースで発生していると考えられる。

 今回は、訪問介護現場以外でも起こり得る、最も重大な事故【誤薬】について考えてみたい。

 まず、在宅介護では、看護師・薬剤師、または家族が薬の仕分け【服薬管理】を行う。薬の知識を有しない訪問介護従事者(ヘルパー)は、【服薬管理】を行うことはできない。そして、高齢者の方が自身で服薬する事に不安がある場合、仕分けされた薬をヘルパーが手渡す、忘れずに服薬したかの確認をする、【服薬介助】を行うこととなる。

 例えば、訪問介護の1時間サービスの中で、排泄介助、調理・配膳、食後に服薬介助を行う、というケースがある。慌ただしく過ぎる援助の中で、誤薬が発生してしまった事例がある。

誤薬事故の事例

  • A 夕食後の薬を間違って朝食後に服薬介助してしまう。
  • B 薬が仕分けされた薬カレンダーから薬を手渡す際、追加の薬1錠が薬カレンダーに残っていて、服薬漏れをしてしまう。
  • C 中止になった薬を服薬介助してしまう。

誤薬事故の原因

  • A 薬を手渡す際に、【夕食後】の服薬のタイミングを確認しなかった。
  • B 薬カレンダーのポケットに残っている薬がないか、確認しなかった。
  • C 担当のヘルパーは、中止薬があるという指示を忘れてしまった。

 これらの事例では、幸い体調に大きな変化はなかったが、服薬漏れが体調に大きく影響する可能性もある。場合によっては、命に関わる事態にもなりかねない。

 ヘルパーは、それほど重要な介助に携わっているのだ。

次のページは・・ 『万が一』を防ぐにはどうするのか?

キーワード: , リスクマネジメント , 訪問介護

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 0
賛成 11
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. もう、在宅は無理なのか……

    • ●0
    • ●1
    • ●1
    • ●0
    • ●0
    • 0
ページの先頭に戻る