介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

ヘルパー訪問時に利用者が死亡!?日ごろの備えと対応は

高齢者宅を訪問時、緊急事態が発生した場合、ヘルパーはどのように観察を行い、対処すべきだろうか。今回は、死亡事例の経過をたどり、ヘルパーと事業所責任者の対応について確認する。

訪問の際にすでに心肺停止! そのときどうする?

 ある年の7月中旬ごろ、梅雨明けしたばかりの暑い日の出来事だった。

 75歳の男性A様のお宅に、登録ヘルパーが13:30に訪問した。中から返事がなかったので入室すると、A様が全裸でうつ伏せ状態で倒れていた。動揺した登録ヘルパーは、事務所に連絡。電話を受けたサービス提供責任者は、呼吸状態、脈が触れるかの確認を指示した。

 A様は心肺停止状態だった。

 すぐさま、サービス提供責任者は救急車を要請し、私と社内の担当ケアマネジャーはA様宅へ駆けつけた。私は、再度心肺停止状態であることを確認し、A様を仰向けにして心臓マッサージを始めた。

 5分〜10分が経過しただろうか。救急車は場所がわからないようで、なかなか到着しない。A様は息を吹き返す様子はなく、体も少し冷たくなっているように感じた。

 ようやく救急隊が到着。救急隊は、A様の体の状態を見て、「あ〜・・・。もう、亡くなられていますね。足に死斑が出ているので、2〜3時間は経っているのでは」と。よく見るとふくらはぎ辺りに、紫色の斑点が数ヵ所確認できた。A様の顔があった辺りには、褐色の嘔吐物が少量あった。救急隊はA様の体に触れず、「私たちは何もできませんので、警察に連絡します」と言って、いったん退出された。

 警察が到着されるまでの間、無念さと悲しさがこみ上げる。全裸のA様の姿を見ると辛くなり、下着のパンツだけ履いていただき、飲みかけのペットボトルなどを台所にさげて、警察の到着を待った。

 警察が到着すると事情徴収を受けた。第一発見者の氏名・住所、何時何分に入室したのか。どういう状況だったのかは詳しく聞かれた。なぜ、いつもと違う時刻に入室したのか。室内の鍵や窓は開いていたか。電気・テレビなどはついていたか。発見時から下着姿だったのか。病歴や最近の様子はどうだったのか。数回の記録書を見ながら、説明した。事情徴収の結果、事件性はないと判断され、私達は退席した。

次のページは・・ いつ急変するかわからない、高齢者の体調

キーワード: サービス提供責任者 , ヘルパー , 訪問介護 , ケアマネジャー

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 9
賛成 2
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. 該当する記事はありません
ページの先頭に戻る