介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

訪問介護の現場から - 4. 障がい者介護の難問

まだあまり表面化されてはいないが、訪問介護は近年、障がい者介護のジャンルにおいても大変重要な要素になっている。しかし、いずれにしても人材不足で、しかも利用者は増えるばかり・・・。そして、介護保険の中では思いもよらないアクシデントなどが多く、そういった事例を紹介したい。

関連記事:訪問介護の現場から - 3. 定年退職を迎えたヘルパーさんの声

関連記事:地域包括ケアシステムにおける訪問介護 - 資格要件の厳しさ

関連記事:介護保険法改正を喜ぼう

その1「贈り物を拒むと私はパニックになりますから・・・」

 会社へ帰ると、それは素晴らしい花籠が届いていた。48歳女性、知的障害とパニック障害、体重85キロで動きも鈍い状態、かつ身寄りも少なく、独居であることから訪問介護を利用されているTさんからの贈り物である。うちの会社が設立〇周年だという情報を聞いてのお祝いらしい。Tさんは盆暮れはもちろんだが、ヘルパーがうっかり「今日は誕生日だわ」など言おうものなら、すかざず何か用意しようとしたりする本当に困った利用者さんである。

 会社では設立当時から、「介護保険の9割は税金」を合言葉に、利用者さんに納得してもらいつつ、社内ではこのような贈り物を「罪」だとして、一切受け取らないよう決めてきたのだが・・・。でも、Tさんだけはどうしても理解してもらえない。何かというと贈り物が届く。今回も意を決して電話をすると、また「受け取らないと胸が苦しくて痙攣おこすで・・・」といつもの言葉である。

 調べてみると、贈り物好きは、うちに対してだけではないらしいことがわかってきたので、(障がい者にはケアマネがないゆえ)相談員にも声をかけてのヘルパーミーテングでは、受け取るのが自立支援に通じるのか、理解度がどうなのか、また、実際パニックになるのはどの程度なのかを、さんざん話し合ったが、やはり問題の奥の深さを考えると、都度事情を話していくしかないという結論になった。

 再三、会社の代表が直々出向き、日ごろのご挨拶と同時に、まず「盆暮れには必ず何もしない」と約束は取りつけてきたのだが、どうなるかは不明であるし、やはり、精神障害の方への対応は、高齢者のそれとは大きく違い、戸惑いがあったらしい。

次のページは・・ その2「お風呂へ入りたいけど・・・」

キーワード: 障がい者 , 訪問介護

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 1
賛成 1
中立 0
反対 2
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. 該当する記事はありません
ページの先頭に戻る