介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

訪問介護の現場から - 2. 協力したくてもできない「地域包括ケア」

国は来年度の介護保険制度改正で地域包括ケアを全面的に推進する方向性を示しているが、各自治体の裁量に任されている分、対応や方針はまちまちである。地域によって課題もさまざまだが、地方の社会資源が豊富とはいえないある自治体の例を紹介したい。

関連記事:訪問介護の現場から - 1. 認知症Aさんの大捜索

関連記事:鈍すぎ?地域包括ケアシステムの構築に向かう自治体の動き

「報酬は介護保険以下で、とガイドラインにあります!」

 いよいよ平成27年度にはスタートする地域包括ケアでは、地方自治体の考え方が大きく影響することとなる。訪問介護の現場では日々、介護保険や障害福祉のサービスで手いっぱいだが、わが市でも少しずつそれらが明らかになりつつある。第一歩として先日、市役所主催で市内全事業所を集めての説明会が開催された。その内容から地方の地域包括ケアの現実を伝えたい。

 以前、地域包括支援センター長であった、現・高齢福祉課の課長様が初めて開催した、全事業所を召集しての今後の包括支援説明会。そこで、彼はすらすらとこの一文を読みあげていた。

 「今後、この取り組みには必ず皆さんの事業所でのご協力が必要です!」と、最後に話されたものの、会場にいた約20事業所、40名ほどの参加者は、何をどう返事をしたらいいのかわからないままいた。

 そこへ、ある訪問介護事業所の主任が、「うちはやりせん」と手を挙げた。「今でも人材が乏しく、しかも採算は合わない。これは公的事業所にやってもらいたい」

 するとどこかの事業所も大きくうなずいている。・・・少しだけ私もうなずいた。

 地域包括支援センターでは、要支援の方々への対応について、たとえばNPOなどの力を借りて支えあう仕組みを活用すればよいのであろうが、残念ながらこの市は今までそうした取り組みにはあまり力を入れていないし、そうしたNPOもない。

 小さくボランテイアをしているサークルはたくさんあっても、後継者やリーダーの育成もほとんどされてきていいない。ちなみに、社会福祉協議会が訪問介護を撤退する、などという噂も出ているくらいのわが市である。

次のページは・・ 社員のつぶやき・・・

キーワード: 地域包括ケアシステム , 訪問介護 , 介護保険制度

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 11
賛成 1
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. 該当する記事はありません
ページの先頭に戻る