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ある認知症対応型デイサービスの立ち上げ物語 vol.1

事業所立ち上げの理念に、「よい介護」を唱えるところは多いが、「働きやすい職場」をモットーとするところは少ない。働くスタッフが、魅力ややりがいを感じられる職場をめざしてスタートした、ある認知症対応型デイの立ち上げ物語を紹介したい。

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仕事に魅力ややりがいを感じず去っていく仲間を何とかしたい

 この話は、とある認知症対応型のデイサービスを立ち上げる会議に参加したときのものである。

 介護保険が始まり、最近では介護を行う施設や事業所が地域のあちらこちらで増えており、当たり前のように見られるようになった。なかでも小規模のデイサービスが特に増加していると言われ、次期介護保険制度の改定では、報酬単価の引き下げが検討されるなど、厳しい先行きが予測されている。

 そんななか、新しく民家を改装したデイサービスを立ち上げることになり、私はその主催者の一人として第一回目の会議に参加した。会議に参加するにあたり、参加者に向けて、私は2つの質問について考えてきてほしいと依頼した。

 その質問とは、「今の介護の業界で、1番重要な問題・課題はなんだと思いますか?」と、「その問題・課題を解決し我々が目ざすものが『日本一の○○○○!』とするなら、○○○○に当てはまるのはどのようなフレーズだと思いますか?」である。

 今の介護業界の1番の課題を、私は「働く介護職員の人材不足、そして介護の仕事から去っていく人の多いこと」だと思っている。その背景には、賃金などの待遇の低さもあるだろう。それ以上に深刻なのは、この仕事に魅力ややりがいを感じらなくなり去っていく仲間があまりにも多いことだと思っている。

「理想と現実は違う」という声は確かに間違ってはいない。リアルな現実は時に残酷で辛いこともある。しかし、理想を超えた喜びを感じる現実も、リアルの中にこそあり、私はその現実に魅せられてこの福祉の世界に誇りを持ち、今日に至ることができた。

 「そんな理想は綺麗事だ」と言って、この介護の業界から去っていく仲間の姿を引き止められないことが、1番の課題だと私は思っている。私自身がもし目ざすのだとしたら、「日本一の働き続けたい職場」と思い、その答えを携えて会議へと臨んだ。

次のページは・・ 価値観を共有し、共に働きやすい職場をめざす理念づくり

キーワード: 認知症 , 介護保険制度 , デイサービス

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