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特養ホームへの民間参入を考える

特養開設の際に、社会福祉法人でなければならないという縛りがなくなったら、そこに民間企業が参入したら何が変わるのか? そもそもなぜこういった議論が起こってきたのかも含めて考え、検証してみたい。内閣府の規制改革会議が特別養護老人ホームへの民間参入を打ち出したことについて、『けあZine』の読者の皆さんはどのように感じておられるのでしょうか。社会福祉法人の関係者は反対、介護関連の企業関係者は賛成といったところかしらん。この問題の議論に資するため、素材の提供という意味で、私の考えたことを以下に記します。

1. 規制改革論者の立ち位置

 内閣府の規制改革会議がさる2月24日、イコールフッティングの観点から特養ホームの設置を営利法人など社会福祉法人以外にも開放するよう提言したことに関し、厚生労働省の社会福祉法人の在り方等に関する検討会では異論が相次いだという。規制改革会議がどのような目論見からそのような主張をしているのかは知らないが、検討会のメンバーには規制改革会議が単にイコールフッティングの観点からそのような主張をすることに違和感があるのだろう。

 一般に規制改革論者は、経済的規制も社会的規制も一緒くたにして規制緩和すれば経済成長に資するといった粗雑な議論をすることが多いから、検討会メンバーが反発するのも理解できなくはない。社会的規制はそれなりの理由と必要があって行われているのだから、それを無視して経済成長のためと称して規制を緩和すれば、さまざまな社会的弊害を引き起こす危険がある。そのことを十分考慮しない行われた社会的規制の緩和が深刻な社会問題を引き起こしたとき、彼らはどういう責任を取るのであろうか。しかも、下司の勘繰りをすれば、規制改革に関与している者の心中には、今回の規制改革の目玉は特養ホームにしようといった政治的思惑もあるかもしれない。

 規制改革の議論は往々にしてこのような自己目的化・本末転倒の議論となることには注意を要する。

次のページは・・ 2. どのような観点から議論するか

キーワード: 政府・厚労省 , 特別養護老人ホーム

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