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介護現場におけるリスク管理の基本

東京・府中市の介護老人保健施設で、利用者が漂白剤を誤飲する事故が発生しました。誤飲事故というと、認知症などで「飲み物と危険物」の区別がつかずに口にするというケースがまず思い浮かびます。しかし、今回のケースは、職員側が誤って提供してしまったという事故です。極めて初歩的なミステイクですが、実は、多くの介護現場で起こり得る構造的な課題が潜んでいます。

関連記事:介護現場におけるリスクマネジメント - 1. 誤薬を防ぐには

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関連記事:高齢者施設の「住環境整備」のあり方とは?

生活必需品が「危険物」に変わるとき

 事故の経緯を見ると、(1)普段ドリンクを提供していたボトルを洗浄するために漂白剤を入れた、(2)それを放置していた、(3)別の職員がドリンクと勘違いして利用者に提供してしまったという流れになっています。(2)の「なぜ放置したか」、(3)の「なぜ他の職員に洗浄の話が伝わらなかったか」といった詳細は不明ですが、一職員のミステイクのみならず、組織内のリスク管理の課題も見え隠れします。

 問題は、(1)の段階からすでにスタートしています。介護現場には、漂白剤に限らず、利用者の安全を脅かすものがたくさんあります。利用者にとっては欠かせない処方薬も、服薬管理を誤れば危険物となります。日用品であるティッシュなども、認知症の人が誤食して喉に詰まらせるリスクが潜んでいます。

 施設やGH内で利用者自らが調理をすることは、「している生活」を広げるうえで大切な場面です。しかし、ここでも包丁などで手を切ってしまったり、煮立った味噌汁などがかかって火傷するといったリスクはゼロではありません。ケアにとって必要なものが、事故の原因に転化してしまうことは、いつでも起こり得る可能性があるわけです。

次のページは・・ 環境リスクと利用者リスクのすり合わせを

キーワード: 老人保健施設 , リスクマネジメント

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