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介護人材が主体的に道を開くために

全国老人福祉施設協議会が、「介護福祉士の使命感と希望を応援する」ための政策提言を行なっています。7月に参議院議員選挙がひかえていることもあり、他の業界団体・職能団体でも同様の動きが目立ってくると思われます。現場従事者として、こうした提言などをどのように受け止めればいいでしょうか。

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業界・職能団体の提言に足りないものとは

 たとえば、介護現場の処遇改善などをめぐる提言では、業界・職能団体と与党・政府との対峙という構図が目立ちます。介護が社会保険や公費の財源で成り立つ点で、業界・職能側の代表と政府・与党側とのやり取りがどうしても中心となるわけです。その点で、民間の賃金交渉などとは趣がやや異なります。

 気になるのは、さまざまな交渉の過程で、現場の従事者の顔が見えにくいことです。もちろん、業界・職能団体としては、現場の実態・意識調査などを行なうことで、従事者の声を代弁するという道筋は一応踏んでいます。しかし、現場の従事者が業界・職能団体というパイプを通さずに、自分たちが働く現場実態を直接国の政策に反映させる光景はまだまだ足りないのではないでしょうか。

現場の若手リーダーが先頭に立てる道筋を

 仮に処遇改善加算などがどんなに上乗せされても、いったん事業者や施設側に入り、そこから現場従事者の「手取り」へと反映されます。確かに、処遇改善加算は、「算定額に相当する賃金改善を実施する」ことなどが要件となっています。ただし、基本給をベースアップするのか、一時金や各種手当に反映させるのかといった賃金反映のしくみが、法人と(すべての)現場従事者との対等な協議を踏んで決まるケースは決して多くはありません。

 現状でも、従事者個人が加入できるユニオン系労組などはあります。ですが、ここで述べたいのは、「現場の若手リーダー」などが先頭に立ち、「自分たちの業務実態や生活実態がどうなっているか、どうすれば働きがいのある職場となるのか」をきちんと表明できる場が確保できないのかということです。こうした若手リーダーが法人の枠を超えて横のつながりを強め、現場の代表としてのメッセージを発していけば、それは現場の従事者としても力強い後押しとなるはずです。

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キーワード: 人手不足 , 人材マネジメント , 介護保険制度

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