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介護福祉士受験者急減の背景を探る

処遇改善加算増でOKはあまりに浅い認識

 加えて、現場は川の上流にあたる病床改革のあおりを受けつつあります。急性期から間もない利用者が介護現場へと移り、同時に医療・看護からの指示系統が強くなっています。

 多職種連携という言葉は理想的ですが、医療・看護が上位に来るといったヒエラルキーが解消されなければ、介護側は「自分たちの業務は上位職種によって左右される」という意識も当然に生じるでしょう。つまり、現場の上司・先輩が「自分たちに見向いてくれる」という余裕がなくなると同時に、ヒエラルキーが解消されない多職種連携のもとで、自分たちが「何に貢献しているのか」がまったく見えない状況が生まれているわけです。

 そのあたりに気づいている市区町村の中には、行政職員が間に入りながら、医療・看護職と介護職が面と向かってお互いの本音を言い合える環境を作ろうとしています。しかし、間に立つ地方行政の危機感が薄かったり、地域の業界団体の意識が古いと、なかなか介護側の「もやもや感」は解消されません。

 結局は、施策者側が、現場の各従事者が置かれた立場が分かっていない──これが、「そこから先のキャリアアップを目指す」という現場の意識を削いでいる原因といえます。今回の介護福祉士受験者の急減は、そうした施策者への“反乱”なのかもしれません。施策者側に「処遇改善加算をアップしたからOK」という極めて浅い意識にとどまるなら、“反乱”は他の部分でも大きく広がりかねません。

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キーワード: 介護職員処遇改善加算 , 介護スキル , 介護報酬

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