介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

人手不足の数字から見える深刻課題

公益財団法人介護労働安定センターが毎年度実施している「介護労働実態調査」ですが、最新となる2016年度の調査結果が公表されました。調査時期が2016年10月ということで、2015年度の報酬改定から1年半が経過したタイミングとなっています。この点も頭に入れながら、注意したいポイントを取り上げます。

関連記事:『ミライ塾』インタビューvol.2−介護の専門家を100人つくるより介護の経験者を1,000人つくりたい!

関連記事:処遇改善加算について

関連記事:施設の組織力アップを図ろう

「大いに不足」が全体の不足感を押し上げ

 今回の調査では、介護職員にかかる人手不足感が2009年度以降、ほぼ一貫して上昇トレンドにあることが特に注目されています。その間、2015年度改定による処遇改善加算の拡充や介護人材確保にかかるさまざまな予算措置が講じられましたが、今調査結果と照らすならば、効果は上がっていないことになります。

 まず注意したいのは、この「人手不足感」の数字の内訳です。不足感という形で括られていますが、内訳は「大いに不足」「不足」「やや不足」の3段階に分かれています。そして、ここ数年の不足感の上昇を押し上げているのが、もっとも強い「大いに不足」という割合の増加です。2013年度からの流れを見ると、5.7%→6.4%→7.5%→8.6%という具合です。

 このもっとも強い不足感が、全体の上昇トレンドをけん引しているというのは、何を示しているのでしょうか。介護現場の人手不足感というのは、労働力人口の減少や高齢化による利用者増という人口動態によって、一定の不足トレンドは生じやすくなっています。

 たとえば、全体の不足感が右肩上がりでも、「やや不足」の割合はほぼ一定です(報酬改定のあった2015年度はむしろ減少しています)。にもかかわらず、「大いに不足」だけが伸びているのは、先の人口動態だけではない要因が影響を与えていると考えられるわけです。

次のページは・・ 経営難の事業所を襲う負のスパイラル

キーワード: 介護報酬 , 経営 , 人手不足

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 0
賛成 1
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. 該当する記事はありません
ページの先頭に戻る