介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

今改定で現場の「人」は守れるか?

利用者と従事者を守る新たなしくみの創設を

 以上のように、事業者側の「なりふり構わぬ運営」が現場に多大なプレッシャーを与えた場合、介護ミスによる事故ケースも急増しかねません。「そうならないように努力するのが事業者の使命」と言うのは簡単です。しかし、人手不足や経営悪化への焦りが累積されれば、組織的にリスク軽減を図る動きも限界が生じるでしょう。そのあたりは、現在の産業界で目立っている不祥事の構造と同様です。

 そうした点を考えたとき、今回の報酬・基準改定と同時に行なうべきは、「利用者と現場従事者」の両方を守るシステムの強化です。

 対利用者においては、自立支援等に向けた意思決定や異議・苦情を受け付ける専門機関(あるいはパートナーシップ制のような新たな専門職)を創設すること。現場職員においては、法人からの無理な業務命令などを拒否できる権利や、事故発生時等の刑事・民事上の責任を過剰に負わされることを防ぐようなしくみ、そうした職員側の権利擁護をサポートする専門機関の創設などが求められます。

 机上で「メリハリ」をつけようとすれば、現場には必ず「ひずみ」が生じます。その時に必要なのは、「どんなことがあっても現場の人(利用者と従事者)を守る」という施策側の強い意志でしょう。「人を守る」という視点こそ、国の社会保障の根幹に据えるべきであり、その理念の実現が今こそ問われています。

関連記事:2018年度改定は「人を守る」を最重点に

関連記事:介護職、親の介護に直面して

関連記事:肩の痛み、シルバーカーの高さが原因では?

キーワード: 介護報酬 , 自立支援 , 介護保険制度

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 0
賛成 0
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. インセンティブによる仕事の評価

    • ●0
    • ●0
    • ●0
    • ●0
    • ●0
    • 0
ページの先頭に戻る