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認知症を「ニンチ」と省略することについて

言葉を安易に省略することがよくありますが、その結果、意外な落とし穴に遭遇することも……。特に介護現場では、あってはいけない間違いが生じる場合もあり、注意が必要です。

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現場ではよく認知症を「ニンチ」と略している

 認知症を「認知」「ニンチ」と略して使用する介護関係者はたくさんいますが、最近では認知症を略してはいけないという考え方の人もたくさんみかけます。

 私は自分なりに、認知症を「ニンチ」と略してはいけないのはなぜか、を説明できるように整理してみました。私は「ニンチ」と省略しない派です。

なぜ「ニンチ」と省略してはいけないのか

(1)そもそも日本語として意味がおかしくなる。

 Wikipediaに、「認知」という言葉について、以下のような記述があります。

認知(にんち)
1.心理学等で、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。
2.法概念としては、嫡出でない子について、その父又は母が血縁上の親子関係の存在を認める旨の観念の表示をすること。
(Wikipediaより)

 「認知」=「認知症」という共通の前提で話ができている相手、状況の場であれば会話が通じるかもしれませんが、そうじゃない場合があります。

 認知がない(正常でない)ことが認知症である、というわけですので、ややこしいです。

(2)「ニンチ」と省略する人に対してマイナスイメージを抱く関係者が多い

 いろんなブログやSNSで、認知症を「ニンチ」と省略する人に対しての批判は多いです。

 認知症を「ニンチ」と省略してしまったばっかりに、「こいつ分かってねえな」と思われてしまう危険大です。特に初対面の人に対しては使わないほうが賢明ですね。

(3)事実関係が誤って伝わってしまう

 褥瘡の評価項目に「知覚の認知」という項目がありました。これをある職員に評価してもらったところ、「あり」との評価がありました。

 「あり」ということは、「知覚の認知がある」ということで「正常」というわけですが、その職員は「知覚の認知がない」という意味で「あり」と評価したのです。

 つまり、認知=認知症という誤った解釈をし、全く反対の評価をしてしまったわけです。仕事にも支障が出てきますよね。

 このように、「認知症」を「ニンチ」と省略することは、百害あって一利なしですので、省略しないに越したことはありません。

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キーワード: 介護スキル , 認知症

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