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『ミライ塾』インタビューvol.2−介護の専門家を100人つくるより介護の経験者を1,000人つくりたい!

人手不足の介護の世界に若い学生をつなぎ、そこで2〜4年間働いてもらって人間力の高い人材を輩出することにつなげたい、と日々奔走する奥平さん。4月から、ミライ塾のトライアル生が、このしくみをつかって新しい人生をスタートさせる。従来にない新しい試みには、風当たりも強いが、それをものともせず、学生たちの伴走者としてガッツで乗り切る奥平さんのパワーの源泉は何か? そしてミライ塾のしくみとは?

関連記事:『ミライ塾』インタビューvol.1−介護の人手不足を補う新しいしくみは、新聞奨学生の経験から生まれた

介護現場で身につく対人能力は、一般の社会で間違いなく役立つ!

―人材不足の介護業界に学生をつなげる『ミライ塾』とは、実際、どのようなしくみですか?

 簡単に言えば、新聞奨学生の介護版です。現在、何らかの経済事情で進学を諦めざるをえない学生や、進学しても学費が払えずに中退する学生も増えています。また、奨学金を借りて返せない若い方が増えつつあります。

 そんな情勢のなかで、困った学生たちが働きながらも学校に通えるように、『ミライ塾』がその方に合った働き方を設計・提案し、それを達成できるようにサポートするというものです。

 人材不足を深く憂いている介護業界と、大学や専門学校に通いたいが、経済的問題を抱えている学生双方の、お互いの問題を同時に解決しようという試みが『ミライ塾』なのです。

―このシステムで学生、介護業界それぞれにどんなメリットがありますか?

 学生側のメリットとしては、まず専門学校や大学進学を諦めなくてもすむ、という選択肢が生まれます。そして、介護現場で働くことで身につく観察能力やコミュニケーション能力は、社会に出たときに必ず役立つはずです。

 自分より年の離れたご利用者さんと会話をするのは並たいていのことではありません。自分も現在、学生さんが実際に働き始めたらどんなところで苦労するのかを知るために、介護の現場で実際に働かせてもらっているのですが、最初のうちは、排泄介助や起床介助などの直接的な介護よりも、ご利用者さんとの関わり方にはとても苦労しました。

 ご利用者さんの状態に合わせて声のトーンや大きさを変えてみたり、相手の情報を会話の中から引き出し、話す内容を変えてみたり…。そこで養われるコミュニケーション能力は、学生にとって必ず大きな強みになると信じています。

 事業所側のメリットとしては、現状で年間にかけている採用コストの削減につながると考えております。例えば、正社員を採用し、賞与まで払って、2,3年で辞められてしまったら…支払った賞与や採用コスト等そこで生まれる損失は大きな金額になります。

 しかし、仮に大学生が4年間しっかりと働いてくれたならば、2,3年でやめてしまう正社員やパートの方と比べてもそこにかかるコストは抑えられます。また、もしかすると卒業後はそのまま就職する学生も何割かは出てくる可能性もあり、その際には即戦力として幹部候補生としてのポテンシャルを秘めた職員を確保することにつながります。

 さらに介護の現場では、特に人が足りない時間帯が早朝、夜、深夜帯です。日中は主婦層のパートさんがいるので割と人が足りている。そう考えると、学生が働きたい時間と介護の側の人材が欲しい時間帯がうまくマッチしています。これも双方にとってメリットとなると考えております。

 ミライ塾としては、学生が卒業するまでの期間、介護の現場で安心して働くために学費返済のための金銭管理サポートや事業者様との間に入ってサポートをしていきます。

―なるほど。それに卒業時にはお祝い金も出ると聞きましたが。

 そうなんです。学生が4年間働き切ったあかつきには、それを評価するしくみがあってもいいんじゃないかと思いまして。コスト削減につながるであろう部分の一部からお祝い金を出してもらうように、事業所側に提案をしました。

 4年間やって初めて顕在化するメリットなので、事業所としてもリスクはないということで、ご理解いただき、賛同を得ています。

次のページは・・ 用意すべきは選択肢、学生に合わせたプログラムを

キーワード: 人手不足 , 人材マネジメント

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