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認知症における周辺症状(BPSD)について

認知症という病気は、随分と社会に周知されてきていると感じます。例えばアルツハイマーと聞いて、何の事か解らないという人は殆どいないでしょう。しかしそれでも、そういう病名の方にどのように接すれば良いのかとなると、まだまだ理解されていないのが現状と感じます。ここでは認知症について、その周辺症状(BPSD)を詳しく見ていきましょう。

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認知症と物忘れ

 認知症の種類といえば、脳全体が萎縮してしまう「アルツハイマー型」と、脳梗塞等が原因で発症する「脳血管性」の二大病が大半を占めます。さらに現在では、これに並んで「レビー小体型」が多いとされている状況です。細かく挙げれば、それぞれの病名により出現する認知症状に違いはあります。しかし、まずは一般的に知られている記憶傷害が現れると、生活をするうえで周りの方々は対応に苦慮することになるでしょう。そしてこれが、家族が認知症に気づく際のキッカケにもなるのです。

 ただの物忘れと認知症の違い。これを説明するときによく使う例は、「食べた物を忘れてしまったのは物忘れで、食べた事を忘れていたら認知症」というものです。つまり体験の一部を忘れるのは「物忘れ」、体験した全てを忘れたら「認知症」となります。

 在宅で生活できている認知症軽度の人は、食べることや排泄すること等、身の回りのことは自分でできる方がほとんどでしょう。それでも、認知症特有の行動に家族はしばしば振り回されたり、行き詰まり感を持ったり、時には腹立たしい思いをするものです。もちろん、その対応の仕方によって症状を悪化させている場合もあるのですが、そのことを家族は知りません。このことについて、少し例を挙げてみます。

周辺症状(BPSD)とその原因

 いつも何かを探している。これは、認知症軽度の方によくあることです。お財布や鍵等の毎日使う物から、ハサミやボールペンといったちょっとした物。あるいは、預金通帳や印鑑のように大切な物まで。時間があれば、いつも何かを探しています。

 これは、自分が目立った物忘れをするようになり、保管場所や置いた所がすぐに分からなくなってしまうという自覚のある方が、「なくしては大変だ」と常に不安な気持ちを持つために取る行動です。そんなとき家族は、つい次のように声を掛けてしまいがちでしょう。

 「また探している。そんな物は、今必要じゃないのだから!」
 「そんなにしょっちゅうなくすのなら、もうお財布は持てないよ!」等

 実はこれが、症状を悪化させてしまうのです。こうした声がけで、物忘れという中心的な症状が「責められた、否定された」という感情的症状として残ってしまいます。この感情が、「周辺症状(BPSD)。相手は「何を叱られたのか」は忘れてしまっても、「叱られた」という感覚だけが残ってしまいます。

次のページは・・ どう接すれば良いのか

キーワード: 介護家族 , 要介護 , 認知症

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