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介護職員のスキルアップについて

気付きというスキルアップ

 オムツ交換している際、排泄物を見て体調の変化に気付く。あるいは体に触れて動かしてみて、「いつもと違う」と感じる。入浴介助や衣服着脱の作業をしながら、関節の可動域の異状に気付いたり、お風呂場までの移動時に歩行状態がいつもと違うと感じたり。このように、1つ1つの場面で「いつもと違うぞ」と感じるキッカケは無数にあります。

 それでも新人の頃は、目の前の作業に精一杯で、本人の変化に気付く余裕などないもの。3ヶ月、あるいは半年と経験を積んで毎日その人に寄り添うことでこそ、「いつもはこうだった」「今日はどこかおかしい」と気付けるようになるものです。この時点で、すでに新人の頃に比べれば、スキルアップできていると評価できるでしょう。

 しかし、それだけで満足してはいけません。「何か違うぞ」と感じ取っていただけでは解決になりませんから、気付いたことを他の人(先輩や上司など)に報告し、体調不良等の手当てに結びつけることが大切です。

 とはいえ多くの場合、ここで問題が起きてしまいます。こうした被介護者の変化は、施設介護のようにルーティーンで生活支援を行っていると、「面倒な出来事」と捉えられてしまいます。例えば一定の時間内にオムツ交換を完了しなければいけない、今日は何人を入浴させなければいけないと決まっているため、スムーズに作業が進まないと時間内に予定を完了できなくなってしまいます。そして1つの作業で遅れが出れば、次の作業がまた予定時間内に終わらなくなってしまうのです。

 もちろん全てがそうだとは言えませんが、何か気付いたことがあっても、誰かに伝えられない雰囲気が現場にはあるのではないでしょうか。もしそのことを自分の中だけで呑み込んでしまい、後になって何か病気になっていた等と分かっても、気付かなかったことにすれば良いのですから。忙しく黙々と作業を行い、余計なことを言って先輩に「うるさい、面倒な奴だ」と思われて疎まれるくらいなら、「気付かなかった」で済ませた方が楽なのです。

 そしてそんなことを繰り返していると、いつしか本当に気付かなくなってしまうもの。テキパキ作業を行って時間内にきっちり決められたことが終了すれば、「腕を上げたね」と言ってもらえるようになるのですから。

次のページは・・ 介護職にとって本当のスキルアップとは

キーワード: コミュニケーション , 介護スキル , ヘルパー

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