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処遇改善加算について

低賃金による介護離職対策として開始された「処遇改善交付金制度」。当初は介護保険制度改正まで2年間の見通しでしたが、制度改正が行われても全体の介護報酬がそれに見あったものにはならず、介護職員の賃金確保の為に、この交付金制度は2011年度末まで実施される事となりました。そしていよいよ財源不足が著しくなり、この交付金の一部を介護保険利用者にも負担してもらおうと始まったのが「処遇改善加算」です。

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処遇改善加算の特徴と加算率

 処遇改善加算は交付金・加算とも算定方法が同様で、1ヶ月の介護報酬額に一定の率を乗じた額を加算します。交付金の際にはその額について負担を利用者に求めていませんでしたが、加算という制度になってからは、一部負担の金額にもその加算分が加えられることとなっています。これによって、利用者の支払い金額に変更が生じます。そのため、「重要事項説明書」を作成し直し、一人ひとり説明を行って署名・捺印をもらうため訪問をして回りました。

 この加算を算定するにはさまざまな要件が必要となり、それが加算算定の為のキャリアパスです。その要件全てはここに記しませんが、以下のようなものが挙げられます。

  • 介護職員の仕用における要件や賃金体制についての明確な根拠規定を書面で整備してあること
  • 昇給の仕組みを含め賃金体制を定め文書化し、全従業員に周知していること
  • 資格取得の為の助成等、職員の資質向上の為の仕組みがあり、それを計画・実施・評価として文書化し周知してあること など

 そしてその他に、職場環境等要件というのがあります。こうした要件をどの程度満たしているのかによって、加算率が変わるのがこの制度の特徴です。

 もっとも高い加算率は介護報酬の13.7%。次いで10%、5.5%と続きます。5段階あり、最低でも0.8%の加算が算定できる仕組みになっていますが、例えば一番加算率の高い13.7%を算定しようとする場合、その要件はかなりハードルが高いものとなるでしょう。一般的な就業規則はもちろん、定期的な健康診断に加え、全介護職員に対する研修の計画、OJT、OFF-JTを要した研修の実施、成果等の評価など。これら全てを文書化して報告しなければいけません。これは、もはや職場というよりは学校のようであり、いったい何が本来の業務なのか分からなくなってしまいそうです。

次のページは・・ 処遇改善加算の実態

キーワード: 介護職員処遇改善加算 , 離職 , 介護報酬

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