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サービス提供責任者の仕事

ヘルパーの教育

 他に、サービス提供責任者の大きな任務としてヘルパーの教育というものがあります。教育と言うと少し仰々しいのですが、各ヘルパーが少しずつ成長し、現場で的確な業務ができるようにさまざまな事を教え伝えてゆくということです。

 ヘルパーは在宅で暮らす手助けの必要な方に対してサービスを提供するのですが、お手伝いさんとは違います。訪問介護員なのです。実際に行う業務には、おむつ交換や入浴介助のような身体介護もあります。しかし掃除や買い物、調理といった作業もたくさんあるのです。

 それでもヘルパーの仕事は、とても美味しい食事を作る、隅々まで綺麗にお掃除するといったことではなく、調理や掃除を行って生活を快適な状態にすることにより、利用者の生活を支えるといったことなのですから、利用者に依頼されても、できることとできないことがあります。

 しかし利用者の中には、「お金を払っているのだから自分の言うとおりにやってくれなければいやだ」と言う人もいるでしょう。ここで「それならば、ヘルパーはもう訪問できません」と契約を打ち切ってしまったのでは、大変なことになります。そもそもその利用者は、在宅で暮らすうえで手助けが必要な状態なのですから。

 そこで、サービス提供責任者の出番。少し気難しいことを言ってくる利用者と難しいことを言われて困っているヘルパー、どちらにも歩み寄るような助言をするのです。すぐには無理でも、少しずついろんな人の手を借りて。そんな時には、ケアマネジャーも巻き込むと良いでしょう。「面倒なことを言うと仕事をもらえなくなっちゃう」なんて、言っていてはだめですね。きちんと報告しなければ、ケアマネジャーだって気づかないこともたくさんあるのです。

 サービス提供責任者も利用者宅に足を運び、よくお話を聞いて、こちらの立場や法律のことなども噛み砕いて伝えていきます。正直に言えば、面倒で腹の立つこともたくさんあるでしょう。しかし、それがサービス提供責任者の仕事であり役目なのです。

 利用者の生活の安全を守り、ヘルパーがやりがいを持って仕事が継続できるよう調整する。このような経験を乗り越えたヘルパーは、どんな研修を受けたヘルパーよりも大きく成長するでしょう。

 例えばサービス提供責任者が 「駄目なことは駄目なの!」とだけヘルパーに伝え、利用者との関係がぎくしゃくしたものになってしまったのでは、もしかするとヘルパーという職業を続けられなくなってしまうかもしれません。それほど、サービス提供責任者の責務は大きいのです。

 このようにサービス提供責任者は、在宅生活を支える職業として大きな役割を果たしている存在です。「ケアマネジャーの言うとおり」などと考えず、自分の思いや考えを伝えてほしいと思います。

 しかしそのためには、自らもたくさんアンテナを伸ばして情報収集し、また、その情報を活かし伝える努力も大切でしょう。専門職として、上下関係ではなく職務にあたれる人材(人財)でありたいと考えます。

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キーワード: サービス提供責任者 , ヘルパー , 訪問介護

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