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翻弄されるお年寄りと家族

同じヘルパーステーションに勤務する、女性ヘルパーの経験した出来事。50代半ばの父親が、転倒・骨折により入院し、それを期に若干の認知症の症状が出てきてしまいました。自宅で内縁の妻と二人暮らしだったものの、判断力の怪しくなった父親と妻との暮らしぶりに不安を感じた彼女は、父親を思いきって施設に入所させることに。その際のやり取りから、介護認定を取り巻く課題、そして家族による対応の難しさを考えていきます。

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訪問調査によって介護度が見直しに

 介護度は「要介護1」だったため、特別養護老人ホームへの入所は叶いませんでした。しかし、なんとか本人の年金の受給範囲で支払っていける、介護保険制度も併用した一般の老人ホームへの入所が実現できました。介護保険は定期的に更新があり、最初の認定からは1年で更新。再度、訪問調査が行われて介護度が見直されます。

 この方の父親は、入院中に最初の認定調査を受けていました。そのため、施設入所から半年ほどで再度の調査を受けることになったのです。若干認知症の症状はあるものの、性格は穏やかで人に迷惑をかける言動はありません。また、環境の整った施設での規則正しい生活に馴染んでいましたので、訪問調査での結果は「要支援2」となってしまいました。これが普通の病気であれば、軽度化したのですからこんなに喜ばしいことはないでしょう。しかしこの場合は、入所していた施設で「要介護」と「要支援」では自己負担額が大きく違っていたのです。

 「要介護」のままであれば、食費を含めても年金でまかなえていました。しかしこれが「要支援」となることで、1ヶ月に数万円不足することになってしまったのです。彼女はその費用を出してあげることはできず、そのため変更申請を行うことになりました。

 しかし、結果が出るまでは施設を退所しなければなりません。そして、入所していない人に施設ケアマネは関わってくれませんので、新たに別のケアマネを頼まなければならないのです。もちろん自分で行っても構わないのでしょうが、煩雑な手続きを仕事の合間に行うのは、知識・経験のない人とって大変な負担となるでしょう。

次のページは・・ 身を持って知った身内の介護の大変さ

キーワード: 介護家族 , 有料老人ホーム , 認知症

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