介護職の想いをつなぐ介護職のウェブマガジン

高齢者施設での事故〜事故の予防とやってはいけないこと

高齢者施設での事故には、予防できるものが多くあります。しかし時として予測不能な行動をとる高齢者の事故を、全て予見できないことも事実でしょう。予防できる事故をどう予防するか。そして、起きてしまった事故に際しやってはいけないことについて考えていきます。

関連記事:疲れていれば、いい仕事はできない……認知症の暴力・暴言への対応

関連記事:『かいごの学校からP.E.I.P.まで』インタビュー前編−介護職をサポートし、エールを送り続けたい!

関連記事:認知症事故訴訟、判決に気になる一文

高齢者施設における事故の予防

<起きた事故から分析する>

 高齢者施設において、予防できる事故は過去の事例から学べます。恐らくどこの施設でも、事故防止委員会やヒヤリハット委員会などの活動をされていることでしょう。しかし、それらがきちんと機能しているかどうかが問題です。事故が減らない施設におかれては、この既存の委員会の活動について、見直されることをお勧めします。

 さまざまな分析法がありますが、「そこまで本格的には……」という方は「環境」「行動(習慣)」「時間」「薬」の4つを最低限チェックしてみてください。転倒の原因を探ることは、今後の事故防止に多いに役立ちます。そして事故の原因は、多角的に探っていくことが重要です。単純に“物につまずいて転んだ”という事故でも、その背景に隠れている問題が見えてくることがあるでしょう。環境だけの問題なのか、その方の行動パターンはどうか、その時間帯のスタッフ配置数に問題はないか、薬の副作用が絡んでいないか。予防できる、つまり施設で改善できるポイントが見えてくるでしょう。

<筋力低下防止のための運動を取り入れる>

 成果が見えづらく、ご利用者自身のモチベーションも保ちづらい高齢者施設での運動は、継続が難しいこともしばしば。レクリエーション的に運動を取り入れている施設も多いでしょう。ご利用者が飽きないように、楽しいレクを工夫されています。

 また、個別リハの算定をされていない施設では、やって欲しいという希望はあるものの、その時間をとることは難しいのが現実です。その場合は、ベッドから車椅子の移乗といった生活動作に運動を取り入れたり、オムツ交換の場面で他動的な運動をプラスしたりというちょっとした時間を毎日作ることで、筋力低下の防止に努めることができます。

<新入職員への周知>

 高齢者施設において事故が起こりやすいのが、担当者が変わったときや新任職員が入ったときです。普通なら「ここに置くよりこっちの方が便利だろう」と思って何気なく物を動かしたとき、それによって事故が起こってしまう……。

 今までいる人なら、なぜそれがそこに置いてあるか、または置いてはいけないかなど経緯が分かっているからやっていることを、新しく来た職員は分かりません。それで事故が起こってしまうのです。それを防止するのがOJTであったり、チューター制度であったりするわけですが、そこまで細かく教えられる職員も少ないようです。業務中心に教えてしまいがちですが、特に事故防止の観点でのこうした指導は初期に行う必要があります。「なぜここに置いてあるのか」「なぜそうしているのか」といった理由が分かれば、担当者が変わったことによる事故は防止できるのです。

次のページは・・ やってはいけないこと

キーワード: 事件・事故 , リスクマネジメント , 人材マネジメント

この記事はいかがでしたか?感想を残そう!

この記事の感想は?

大賛成 3
賛成 0
中立 0
反対 0
大反対 0

== オススメ介護求人 ==

みんなのコメント

コメントをもっと見る

こちらの記事もどうぞ

  1. 該当する記事はありません
ページの先頭に戻る