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「通い介護」を選択できる制度づくりを

「平成27年高齢社会白書」によると、要介護状態になっても自宅で暮らしたいという方の割合は4割を超えているとのこと。しかし実際、65歳以上の高齢者における子どもとの同居率は、減少の一途を辿っています。このことから、自宅で介護してくれる同居家族が現実的にいない世帯が多いことが考えられるでしょう。親に介護が必要になった時、仮に同居家族の支えがあれば自宅生活を続けられるという場合、「通い介護」という選択肢があります。介護者にとって大変そうなイメージのある「通い介護」についてここで考えていきましょう。

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「通い介護」を選択する子の想い

 実際に「通い介護」を選択した複数のケースでは、いくつかの共通点がありました。介護される側の状態について、共通点は以下の通りです。

  • 軽度の認知症があるが、誰かの声かけや誘導があれば自宅生活を継続できる。
  • 身体的には家の中や近所は自分で動くことができる。
  • 認知症と診断されていても、症状として徘徊はみられない。

 また、子が「通い介護」を選択した主な目的として、共通している点は以下の通りです。

  • 自宅生活を続けた方が、認知症の進行を抑えられると考えるため。
  • 訪問介護では提供時間やケアの内容は限られているので、サービスでは補えない部分を通い介護で賄いたい。
  • 介護に費やせる経費を抑えたい。

 介護をしていくうえで「親にとって良いと思うことをしてあげたい」という想い。それと同時に、かかる費用についても家族にとっては重要視されるところです。

「通い介護」と介護保険サービス利用料

 実際に片道40分かけて母親の介護に週3回通った娘さんのケースでは、「通い介護」と介護保険サービスを組み合わせしました。しかし理想通りの計画にすると、毎月約5,000単位もオーバーしてしまう計算です。福祉用具を自費レンタルにしたり、訪問介護に任せたかったケアを娘さんが行ったり。そうして約1,500単位分を削減しても、毎月の介護にかかる費用は10万円を超えました。

 介護保険制度をめぐる国の動向では、第3期改定時から「施設から在宅へ」という理念が強く掲げられています。しかし、軽度の認知症を患っている独居高齢者の場合では、毎日何らかのサービスが必要となります。そのため、認定されている介護度では介護給付費限度額を超えてしまうのです。すると、ショートステイや入所施設を利用した方が数万円単位で安くなることから、自宅生活を諦めてしまうことがあります。「通い介護」で親の介護と生活を支えようと考えても、費用面が足かせになってしまうのです。

次のページは・・ 「通い介護」と介護保険サービス利用料

キーワード: 介護家族 , ケアプラン , 介護保険制度

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