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人生の主導権は誰にある〜3年後のオリンピックを見るために〜

地域包括ケアシステムの構築が目指される少子高齢化の現代。地域で暮らす高齢者は、このシステムの中にどのように組み込まれていくのでしょうか。年老いても自分のしたいこと、望む暮らしを、自分自身で決めることができることが最も理想的なことです。高齢者の生活を支援する時、「今」がそれまで生きてきた人生の延長であることを意識しましょう。

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90歳の今、50年前の自分が動き出す

 妻を3年前に亡くし、90歳で一人暮らしを続けるAさん。今、とても楽しみにしていることがあります。それは、2020年の東京オリンピックの開催です。次期オリンピック開催地が「東京!」と読み上げられた瞬間は、テレビの前で思わず万歳をしたとのころ。

 「先の東京オリンピックの年は39歳で、日本経済の発展を肌で感じた時代だった。良く働いたこと、楽しいことや驚きが毎日起きた」

 Aさんは、そう興奮気味に話すのでした。その表情は働き盛りで活気があり、好奇心に溢れた青年のようであります。

3年後の東京オリンピックを見たい!

 Aさんは妻を病気で亡くしてから一人暮らし。離れて暮らしている娘さんたちの勧めもあり、デイサービスの利用をしていました。

 「自宅に引き込もるのではないか」

 「活動時間が減って歩くことが出来なくなったら大変だ」

 「他者交流が必要では」

 など、周囲は皆一様にAさんを心配していたのです。しかしAさんは妻がもともと病弱であったため、自分で家事をこなすことができます。新聞を読んだり日記をつけたりすることを日課としていて、自分のペースで暮らすことができています。デイサービスの利用をしてみたものの、「なんとなく自分には合わない」と感じたAさん。1カ月程利用した後は、行くのをやめてしまいました。

 デイサービスに行かなくなってから半年が経過。買い物がすごく面倒に感じられ、歩くのが億劫になり始めていた矢先に、2020年に東京でオリンピックが開催されることが決まりました。「2020年のオリンピックを見るぞ」と、Aさんはもう居てもたってもいられない思いが湧いてきたそうです。

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キーワード: 自律 , ケアプラン , デイサービス

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