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完璧すぎる嫁〜自分の居場所がなくなる時・同居介護の難しさ〜

幸せなはずなのにだんだん「孤独」になる

 Aさんは、お嫁さんが性格的にも裏表のない思いやりのある人だということを分かっています。そのため、お嫁さん自身に不満はありません。一番の不満は、息子家族と同居した途端に「いい人」になってしまった夫なのでした。

 Aさん夫婦は2人暮らしの際、お互いに不満を口に出したり些細なことで喧嘩したりしつつ、いつの間にか自然に仲直りするという、よくある日常を送っていました。しかし今では、そもそも喧嘩になりようがないのです。

 Aさんの目には、家族みんなが優等生に映ります。そして、家事もせず通所リハビリに通って自分のことだけを考えていれば良い自分は、「もう役にたたない存在だと感じてしまう」とケアマネジャーに漏らすようになりました。

 Aさんは家に居ても口数が減り、夕飯を食べると早々に布団にもぐり込んでしまうようになりました。居間と襖1枚で隔てられている寝室には、家族の楽しげな笑い声が聞こえてきます。可愛い孫ともっと話がしたくても、話すきっかけがつかめません。誰も何も悪くはないのに、Aさんは孤独感で押しつぶされそうです。

 ある日、そのようなAさんの変化に気がついたお嫁さんが「お義母さん、どうしたの? 具合でも悪いの?」と寝室に尋ねてきました。しかしAさんは、「なんともない。眠いだけ」と答えます。するとお嫁さんの後ろから、「何もしないのに眠いのか、怠け者だな」という夫の声が聞こえました。

 その次の瞬間、Aさんは枕を持って立ち上がり、夫の顔をめがけて投げつけました。夫は一瞬の出来事に言葉を失い、その場にへたり込んでしまいます。お嫁さんは気色を失くし、立ちすくんでしまいました。

次のページは・・ 誰かのための完璧を求められると辛い

キーワード: 介護家族 , 要介護 , ケアマネジャー

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