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「今日初めて会話をした……」ケアプランにのらない信頼にこたえる支援を

「良かった、今日初めて人と話した」

 順調にいっている、このままもう1カ月、冬を越えられそう……と思いながらモニタリングを終えようと思った時、Aさんからの言葉に驚きました。

 「ああ、楽しかった。今日初めて人と話をしてすっきりした」

 訪問時刻は午後2時。それなのに、今朝から誰とも会話をしていないなんて。

 聞けば、Aさんはそれがショートステイにきてから毎日の当り前だとのこと。改めて周囲を見渡すと、ショートステイの利用者さんの中ではAさんは自立度が高い方です。結局、特に困ったことも発生せず、手間のかかる介護も必要でないためにスタッフとの関わりが薄いようでした。同室者の方が十分にお話し出来ないこと、また、レクリエーションも体操や歌が主で特に他の利用者さんとの直接的な関わりが生まれない状況から、人対人で話す機会は本当に少ないということが分かったのです。そこで、初めてホールで自分に送られた利用者さんの視線の意味も分かりました。

 こうしてAさんと話している間も隣の席、向かい席の利用者さんも話したそう。怪訝、期待、興味と感じた視線の多くは「期待」が多かったのです。

ケアマネジメントで見落としたこと

 幸いAさんは心身の自立度は高い方でしたので、普段の会話や刺激が少なくともあまり変化がないようでした。しかし、もしも周辺症状が目立ってない場合の「静」の状態の認知症の方だったらどうだったか。不安や孤独を自分ではどうすることも出来ないでしょう。

 施設や泊りのサービスを長く利用すると、残念ながら認知症が進むケースもあるということを自分としては経験していたつもりです。しかし私自身、Aさんのマネジメントについては冬期間のショートステイは混むという毎年の経験から、「空床あり」のショートステイに飛びついて調整をしたのでした。不謹慎かもしれませんが「認知症の方でなくてよかった」と思ったと同時に「Aさんで良かった」とも思ってしまいました。

次のページは・・ 利用者、家族に信頼されているということ

キーワード: ケアマネジメント , ケアプラン , ケアマネジャー

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