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介護保険講座


 
   
  1.介護予防システムの確立  
     
 

2000年4月に導入された介護保険制度は、介護保険サービスの受給対象者が「要支援」〜「要介護5」までの6段階に分かれていました。しかし、実際には、「要支援」及び「要介護1」の認定を受けた人が対象者の約半数を占めていました。

今回の改正のポイントは、受給対象者の半数を占める「要支援」及び「要介護1」の認定を受けている方を対象に、現状維持もしくは悪化を防ぐための介護保険サービスを盛り込み、介護予防システムに転換していこうという動きです。

 
     
   
  1.1 新予防給付の創設  
     
  「要支援」「要介護1」の認定を受けている軽度の要介護者は、新たに創設される「新予防給付」を受けることになります。  
     
  ◆新予防給付のサービス  
     
  まず、「要支援」及び「要介護1」の認定を受けている要介護者に対して、「介護給付」か「新予防給付」のどちらの給付を提供するかを判定することになります。「新予防給付」の判定を受けた場合には、介護予防を重視したサービスを受けることになります。【<図1>参照】  
     
  <図1> 新予防給付と介護給付の対象  
     
   
     
  【1】予防訪問介護

「予防訪問介護」は、これまでの「訪問介護」に予防の要素を取り込んで創設されるのものです。
これまでの「訪問介護」では、調理や掃除、洗濯などの家事援助はヘルパーが全面的に行っていましたが、「予防訪問介護」では、利用者はヘルパーと一緒にこれらの家事を行うことになります。要介護度が軽度な状態の方の機能を維持、もしくは回復させることを目指した自立を促す内容になっています。

【2】予防通所介護(デイサービス)

「予防通所介護」は、これまでの「通所介護」に予防の要素を取り込んで創設されるのものです。
これまでのデイサービスなどで行っているような集団でのレクリエーションではなく、利用者一人ひとりの状態に合わせたサービスを洗濯できるようにします。

利用者は、(1)運動機能の向上(2)栄養改善指導(3)口腔機能向上 という3種類のサービスを、予防通所介護事業所(予防デイサービス)に通って受ける形になります。

 (1) 運動機能の向上に関するサービス

     予防通所介護事業所(予防デイサービス)などで、トレーニングマシーンなどの
      機器を使用して体力の向上を図り、立ち上がりや歩行などの日常動作を改善に
      努めます。

 (2) 栄養改善指導に関するサービス

     栄養士や食生活改善推進員などが利用者の自宅を訪問して、利用者及びその
      家族を対象に、食生活に関する注意や指導を行います。また、食生活に関する
      教室などを開催します。

 (3) 口腔機能向上に関するサービス

     咀嚼機能が高まると、唾液の分泌も促進され摂食嚥下機能が向上します。高齢
      者の咀嚼機能を維持するために、歯科医師や歯科衛生士による歯磨き指導や
      入れ歯に関する指導などを行います。

【3】予防通所リハビリテーション

老健や病院などの施設に通い、介護予防を目的としたリハビリを行います。
 
     
   
 
  1.2 地域支援事業の創設  
     
  地域支援事業は、現行の地域支え合い・介護予防事業を再編し、要支援・要介護状態以外の介護保険被保険者を対象に、介護が必要になる前に予防対策を効果的に行うことを目的に創設され、新たに創設される地域包括支援センターが総合的なマネジメントを行います。  
     
  ◆地域支援事業の主な事業内容  
     
 
  1. 介護予防マネジメント事業(要支援・要介護になる恐れのある高齢者を対象に介護予防サービスを提供する)
  2. 費用適正化事業(介護予防に取り組むことで、増加の一途を辿っている介護費用を抑制する)
  3. 介護家族支援事業(家族介護者に対する相談や指導、介護者が一時的に介護を休むことができるための支援サービスなどを設置する)
  4. 権利擁護事業・高齢者虐待防止・成年後見制度の拡充
  5. 地域ケア支援事業(支援困難な事例に対するケアマネージャーへの指導・助言、地域のケアマネージャーのネットワークづくりなど)
 

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