日付:2013/04/26  カテゴリ[事故・違反]  閲覧数[6667]

「笑う介護士」、フェイスブックで知り合った介護福祉士女性に性的暴行で逮捕

20代女性に性的暴行をしたとして、警視庁高輪警察署は24日、愛知県内を中心に介護施設等の企画・運営や介護福祉ビジネスの支援サービスを展開する有限会社「笑う介護士」(名古屋市熱田区一番3-4-15)の代表取締役・袖山卓也容疑者(41)を強姦容疑で逮捕した。高輪署の取り調べに対し袖山容疑者は、「ちょっと強引だったかもしれないが、合意のもとの行為だった」などと容疑事実は否認している。

事件の経緯としては、袖山社長の著書を読んだり「笑う介護士」のホームページを閲覧したりした女性が今年2月、「介護福祉士の先輩として尊敬する思いで、めざす介護の仕事のあり方についてアドバイスの話を聞きたい」などとしてメールで連絡。女性は介護福祉士として働いており、SNSサイトFacebookを通じた交流のなかで、今年3月上旬ごろ「サシで飲みたい」などと誘われ、袖山氏が上京するついでに会う約束をした。

都内で開かれた講演のあとの東京都内の飲食店で2人は会食。ここまで袖山容疑者は、被害女性が取り組んできた介護を積極的に評価し「僕も力を貸すよ。こういう介護して、日本の介護を変えて行きたいよね」などと励ます様子を見せていた。そのあと店を出てからも同容疑者は「もうちょっと介護の話をいろいろしてあげたい」などとしつこく持ちかけてきて、女性の宿泊先である都内のホテルまで付いてきたという。

そして女性が泊まっていた一室に上がり込むと袖山氏は態度を豹変させ、「僕の愛人になってほしい」「今後は海外の研修にも連れて行きたい」「これから2人で会うときは2人だけの秘密にしよう」などと嫌がる相手に迫り、ベッドに押し倒して数十分にわたって性的暴行をしたとの疑いが持たれている。

いまや「カリスマ介護士」「元ヤンキー介護士」とも呼ばれる袖山卓也氏は、1972年名古屋市生まれ。高校時代まではいわゆる「ヤンキー」で荒れた青春を送っていたが、ヤンキー仲間の死をきっかけに人の命について考えるようになり、介護の世界へ関心を深める。名古屋大学医療技術短期大学(現・名古屋大学医学部保健学科検査技術科学専攻)卒で、社会福祉士や介護福祉士・臨床検査技師・愛知県介護支援専門員(ケアマネジャー)などの有資格者でもある。

大学卒業後、若くして民間デイサービスセンター「フィエスタ大久手」の開設に加わり、施設長を務める。ほとんど無資格・未経験の職員を集めたが、そこでのユニークな運営方針と介護方法が業界の注目を集めるようになる。

2004年には、高齢者施設の開設支援や講演活動を請け負う有限会社「笑う介護士」を立ち上げた。多くの特別養護老人ホームや有料老人ホーム・デイサービスセンターなどのプロデュース実績を積み、最近では特別養護老人ホーム「メリーホーム大喜」(名古屋市瑞穂区大喜町)の統括マネジャーも務めていた。

お笑いコントや歌などを取り入れた「SODEYAMA式介護」方法で知られ、高齢者に寄り添う「愛ある介護支援」を提唱してきた容疑者。おもな著書としては『笑う介護士の極意』『笑う介護士の革命』『笑う介護士の阿吽』『笑う介護士の真技』など(いずれも中央法規出版)や『ヤンキー介護士の心の真剣勝負「頑固ジイさんかかってこんかい!」』(青春出版社)、『家庭介護の鉄則』(エクスナレッジ)――など多数ある。

講演会や研修会の場でも強烈なキャラを発揮する袖山容疑者は、介護の現場に笑いのパフォーマンスを取り入れる「笑う介護士」と自らを称し、その活動ぶりがテレビ番組や雑誌新聞などでたびたび取り上げられることもあった。2011年より介護道場「竹輪天塾」を主宰。年100回以上のペースで医療・福祉系団体の現場指導や教育研修・講演活動で全国を飛び回わるほか、有料学習動画サイト「笑う介護士流儀」の講師など積極的に事業展開してきた。

この「介護士流儀」無料サンプル動画を見るかぎりでは、「仁や義をちゃんと理解して体現できるのは日本国民だけだと思ってるので、世界に福祉を発信しなきゃいけないのは日本だと思ってる」「僕ね、人の人生、会ったこともない(人の)人生にも出会って、その人の人生に寄り添って、家族でも無理かなと思っている状況でも、この方の人生の意義を達成することを側で手伝うことが好きだから、(介護を)やっている。自分の道を迷うことはねぇですね」などと自身の人生哲学と介護への想いを真剣に語る姿がアップされている。

民間マンションに自宅と事務所を有する同容疑者だが、まわりの住民とのつきあい等はほとんどない模様。知人でもある介護関係者によれば、「介護に対してすごく熱く、利用者のことをいろいろ考えて行動しているのは評価できる。その一方で、若い人が(ファンとして多く)なついていたが、そうした女の子に手を出したという噂も聞いたこともある」などと語る。

一方で、25日朝のフジテレビ「とくダネ!」による電話取材のなかで被害女性は、「まわりにも言えないことだから、逮捕されるまで眠れないし、吐き気はするし、頭痛もしていた」「尊敬の思いでめざす介護の部分でアドバイスがほしいと思って望んだことだったから、踏みにじられて悔しいし、介護の世界から消えてほしい」などと袖山容疑者への怒りの心情を隠さない。

(ASTRA医療福祉研究グループ)


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