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日付:2013/10/28  カテゴリ[厚労省・介護保険]  閲覧数[820]

厚労相へ特養ホームの積立金等会計の透明性求める 会計検査院

社会福祉法人が経営する特別養護老人ホームの積立金等について(10/22)《会計検査院》

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社会福祉法人が経営する特別養護老人ホームの積立金等について

会計検査院は10月22日に、「社会福祉法人が経営する特別養護老人ホームの積立金等について」の会計検査報告を発表し、厚生労働大臣宛に意見を述べている。

これは、急速に高齢化が進む我が国で介護保険制度の効果的な運用が一層重要となる中、特養ホームの内部留保のあり方について国民の関心が高まっており、その内部留保の内訳である次期繰越活動収支差額、目的積立金等の状況について調査したもの。

検査結果によると、実地検査を行った特養ホーム351施設において、貸借対照表に計上された合計額は次期繰越活動収支差額968億1420万余円、目的積立金が204億4270万余円。このうち183施設では、次期繰越活動収支差額が計574億803万余円計上されているうえ、支払資金残高として計353億6423万余円を保有しているにもかかわらず、将来の施設の改修等に備えた目的積立金が全く計上されていない状況だ。また1施設あたりの次期繰越活動収支差額等の分布状況では、1億円以上を保有する施設が多数みられた。

目的積立金を貸借対照表に計上していない理由を特養ホームで確認したところ、「使用目的が限定される目的積立金を計上することを積極的には検討してこなかったため」などの理由があげられた。これに対し会計検査院は、「特養ホームには国費が投入され安定的な経営を継続して行っていくことが求められており、施設の改修等に備えた目的積立金を計画的に積立てる必要がある」と指摘している。

また特別積立金および特別積立預金の状況については、計上した114施設のうち46施設において特別積立金との間に計37億993万余円の開差が生じていた。この46施設のうち23施設は、特別積立金計22億9088万余円が計上されているにもかかわらず、特別積立金を取り崩した際に支出に充てることになる特別積立預金を全く保有していなかった。

これについて、会計検査院は「特別積立金は同額の特別積立預金を保有することとなっており、今後は貸借対照表において特別積立預金と同額を計上して管理し、自己資金の確保と財務状況の透明性の向上を図るべき」としている。

厚労省に対しては、このような事態が生じているのは厚労省が特養ホームの施設改修等に備えた目的積立金の計上の必要性を明確にしていないことや、特別積立金等の経理処理について周知が不十分なことが要因と指摘している。

また厚労省に都道府県等に対して次のような技術的助言などを行うよう求めている。
(1)特養ホームの将来の施設改修等に備えた目的積立金の積立てを計画的に行うよう指導する
(2)特別積立預金に見合う金額を特別積立金として経理させるとともに、特養ホームで保有する特別積立預金を有効活用するための具体的使途などを改めて検討するよう指導する

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