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日付:2013/11/01  カテゴリ[事故・違反]  閲覧数[868]

巨額不正で廃院の可能性 行き場なくす患者も「松陽会 松浦病院」愛知

医療報酬4億9千万余を不正請求したとして、愛知県犬山市犬山高見町の「医療法人松陽会 松浦病院」が厚生労働省から来年2月1日付で今後5年間にわたる保険医療機関指定の取り消し行政処分を受けていた問題をめぐり、松陽会の須賀理事長はこのほど、その後の自主調査により不正受給額は17億5千万円にのぼることを明らかにした。今後の譲渡交渉等のゆくえ次第では保険診療ができなくなる可能性が高まったとして、病院廃院を視野に入れていることを示した。

記者会見において須賀理事長は、「診療報酬請求を担当していた当時の事務長が、看護職員の夜勤など請求に必要な基準を十分認識しておらず、チェック体制も働いていなかった。意図的な不正ではない」などと釈明。

当局が指摘した不正請求は診療報酬明細書(レセプト)が残っていた2011年2月から2012年8月までの額だが、その後の自主調査の結果、レセプトが残っていない2008年2月から2011年1月までの分に約10億円、2008年2月より前の分においても約2億5,000万円の不正請求があったと見られることを明らかにした。当局が指摘した4億8,900万円も含めると総額は17億5,000万円のぼる見通し。

松浦病院の入院患者は95人(10月1日現在)で、他病院に譲渡するか、患者を転院させ保険診療を継続して受けられるように交渉を進めている段階。1951年に開院し、現在は内科など10の診療科がある。1960年に保険医療機関に指定。2つの病棟に107の療養病床を備える。

松陽会では17億5千万円すべてを返還する意向でほかの医療機関への事業譲渡で資金を捻出していく考えだが、それでも全額はかなり難しい見通しだという。すでに新規患者の受け入れは停止しているが、譲渡先が見つからなければ完全廃院となり、95人の入院患者が行き場を失う恐れも出てきた。

厚生労働省東海北陸厚生局管内の不正請求による保険医療機関の取り消し処分は2008年10月以降24件目。2012年度に5件あり、このうち愛知県内では「医療法人豊岡会 岡崎三田病院」(岡崎市)が50億円余の診療報酬不正受給が発覚し、今年3月1日付で取り消し処分を受けて保険診療部門を廃止(介護診療部門は存続)している。

■松陽会・松浦病院「お詫びとお知らせ」
http://www.shoyokai-mc.com/

(ASTRA医療福祉研究グループ)


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