日付:2013/11/12  カテゴリ[政府・行政の動き]  閲覧数[549]

24年度の在宅医療連携拠点事業は全県で実施、薬局・歯科連携も

平成24年度 在宅医療連携拠点事業 総括報告書(10/29)《厚生労働省》

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平成24年度 在宅医療連携拠点事業 総括報告書

厚生労働省は10月29日に、平成24年度の「在宅医療連携拠点事業」の総括報告書を発表した。

在宅医療連携拠点事業とは、在宅医療を提供する機関等をハブ(連携拠点)として、多職種協働による在宅医療の支援体制を構築するためのモデル事業である。

24年度には、全47都道府県において、105ヵ所の地域で展開された。

ところで在宅医療連携は、都市の規模や立地条件によって内容が大きく変わってくる。報告書では、(1)政令指定都市(2)政令指定都市近郊(3)地方中核都市(4)地方中小都市(5)農村地域―の5類型に分け、特徴などを分析している。

たとえば、(1)の政令指定都市では、連携の実施主体が一般(民間)の病院、診療所であるため「行政、医療関係団体から協力を得ることに苦労し、また行政組織も大きなことから部署ごとの調整が難航する」というデメリットがあるが、一方で「大学病院との連携が可能」などのメリットもある。

他方、(4)(5)の中小都市・農村部では、連携実施主体である中小病院や診療所と、行政、医療関係団体等との関係・協力体制が良好であるという傾向がある。

地域の在宅医療・介護が抱える課題を見てみると、「高齢化率が高い」「1人暮らしの高齢者が多い」という地域特性がある一方で、医療・介護資源には「在宅医療に取組む診療所数が少ない」「1人医師診療所が多い」「診療所医師が高齢である」「訪問看護ステーションが少ない」などの課題がある。

これらを解決するために、各地域では「医療機関間の協働が可能な環境を整備する」「さまざまな関係者が参加可能な在宅医療体制を構築する」ことに奮闘している状況がうかがえる。

たとえば長野県須坂市では「在宅療養者への24時間緊急対応を実施できるように、地域の3病院と医師会、訪問看護ステーション、3市町村で検討」を行っており、また富山県上市町では「顔の見える関係づくりを主眼とした情報交換会・研修会」を実施している。

連携体制を構築・稼動させるためには、地域の医療・介護資源を把握することが第一歩だ。この点、「資源情報(医療機関や介護事業所)をわかりやすく示したマップを作成し、ホームページで広く一般に公開する」ケースが多く、ほかに具体的な機能をアンケート調査で収集・整理し、関係機関に冊子で配布したり、連携機関で共有するシステムに掲載するなどの取組みが行われている。

とくに独創的・先進的な取組みとしては、山形県や福井県、千葉県における「歯科連携」、福岡県の「薬局連携」などが目をひく。

福岡県の「宗像在宅医療支援ネットワーク」では、これまでにも薬剤や衛生材料を24時間365日提供するシステムが構築されていたが、24年度には麻薬等の供給にも対応し、在宅医や訪問看護師が患者の苦痛軽減やオピオイド(麻薬性鎮痛薬など)ローテーションが可能になっている。

資料では、「在宅医療・介護連携のためのポイント案」(国立長寿医療研究センター)や、「在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会」(同)「在宅医療・介護連携推進事業研修テキスト」(同)が付されている。

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