日付:2013/12/02  カテゴリ[事故・違反]  閲覧数[1530]

横浜市、指定取消2例目 NPO法人PWL2事業所を指定取り消し

横浜市健康福祉局介護事業指導課は22日、特定非営利活動法人PWL(箕輪一美理事長)が同市内で運営する各種事業所のうち、小規模多機能型居宅介護事業所「PWLピアサポートタウンおきな町」(同市中区翁町2-7-10)と福祉用具貸与事業所「ヘルパーステーション ララ」(同市中区牧元町4-1)の2事業所について、それぞれ介護保険事業者の指定を取り消すことを明らかにした。

正式な手続きを経ないで無効な定款を提出するなど「虚偽の申請」で指定を受けたことなどが主な理由で、取り消しは12月1日付となる。

市によると、不正請求額は計約970万円(介護給付費690万円+加算金)。今後、施設整備費など計約3,566万円の補助金とともにPWLに対して返還を求めていく。横浜市における介護保険事業者の指定取り消しは2例目となった。

市によると、同法人は昨年10月の おきな町事業所の指定申請時、介護保険事業者の指定に必要な定款変更について臨時総会を開かずに申請手続きを進めた。さらに管理者が人員基準にある「常勤専従」を満たしていると偽って書類を提出し、正規の手続きを経ずに不正に事業所指定を受けた。また昨年12月の開設時から今年8月まで、常勤専従の管理者を確保していなかった。

こうした虚偽申請と人員基準違反があるにもかかわらず、不正に介護報酬を請求していたとされる。また福祉用具貸与事業所「ヘルパーステーション ララ」においても、同様に虚偽申請したうえ今年6月から10月まで専門相談員を1人しか置かず、人員基準を満たしていなかった。

市では今後、不正に受給した介護報酬とともに、整備費補助金などの返還を求める。利用者から徴収した自己負担分約77万円も返還するよう指導。また、特定非営利活動促進法に基づく定款変更の認証そのものについても取り消す意向を隠さない。すでに計7人の利用者のうち、3人は事業所を移り、4人は12月中に別の事業所を利用する見込みという。

市では「利用者へのサービスに支障がないよう指導していく」としている。その一方で、PWL法人側は「総会を開かず定款変更をしたのは間違いない。利用者の不利益を最小限にするよう努力したい。今回の処分は重く受け止めており、利用者や関係者に謝罪したい。今後は市と密接に協議し、介護報酬などの返還とともに、改善に努力する」などコメントしている。

なお同法人については、介護事業のほか、障害者グループホームや放課後デイサービスなどをめぐっても多数の基準違反や不適切な運営が明るみとなっており、当局から繰り返し改善指導を受けてきた。

以下、各施設ごとの指定取り消しの理由と法的根拠など詳細については次のとおり。
【PWL ピアサポートタウン おきな町】(小規模多機能型居宅介護、介護予防小規模多機能型居宅介護)
(1)虚偽の指定申請
指定申請時に正式な手続きを経ない無効な定款を提出するとともに、管理者について常勤専従の要件を満たせない者であることを知りながら、常勤専従の管理者として虚偽の申請を行ない、不正の手段により指定を受けた(法第78条の10第11号)
(2)人員基準違反
常勤専従であるべき管理者が、平成24年12月1日から平成25年8月31日までのあいだ常勤専従で確保されていなかった(法第78条の10第4号)
(3)不正請求
上記にもかかわらず、介護報酬を不正に請求し受領した(法第78条の10第8号)

【ヘルパーステーション ララ】(福祉用具貸与、介護予防福祉用具貸与特定福祉用具販売、特定介護予防福祉用具販売)
(4)虚偽の指定申請
指定申請時に正式な手続きを経ない無効な定款を提出することにより、虚偽の申請を行ない、不正の手段により指定を受けた(法第77条第1項第9号)
(5)人員基準違反
常勤換算で2名以上配置するべき福祉用具専門相談員が、平成25年6月1日から監査実施日に至るまで1名しか配置されていなかった(法第77条第1項第3号)

(ASTRA医療福祉研究グループ)


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