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日付:2013/12/18  カテゴリ[ニュース解説]  閲覧数[2019]

改正・改定の嵐とケアマネの負担

介護保険部会が年内にも議論の取りまとめを行なう段階に入り、一方で、来年4月の消費増税にかかる報酬改定も具体的な作業に入ろうとしています。いずれにしても、平成27年4月までの間で、制度改正や報酬改定への対応に追われる日々が続くことになります。

これから先、ケアマネとしては、どのような心構えで仕事に向かうべきでしょうか。先々の対応を考えるうえで、まずは、来年以降のスケジュールを整理してみましょう。

(1)今年末から来年初旬にかけて、次期介護保険制度の改革案が取りまとめられる
(2)来年初旬に招集される通常国会に、介護保険法改正案が提出される
(3)同時期に、介護給付費分科会において、平成26年4月からの消費税対応にかかる介護報酬の議論が行われる
(4)4月より新しい介護報酬が適用される(診療報酬の改定も行われます)
(5)国会提出の介護保険法改正案が成立した場合、介護保険部会および介護給付費分科会において基準・報酬等の詳細が議論される
(6)平成26年末から翌年初旬にかけて、詳細な基準・報酬が厚労省より提示される。その後、全国の市町村担当者を集めての告知
(7)平成27年4月より新制度および新基準・報酬(消費税10%対応含む)がスタート

こうした流れの節目節目では、マスコミ等による報道も随時なされると思われます。当然、利用者もそうした情報を目にするわけで、そのつど担当ケアマネに「サービス内容や利用料はどうなるのか」などと尋ねてくる可能性があるでしょう。その際、誤った情報を伝えてしまうと、利用者側に無用の混乱を与えることになりかねません。特に「自己負担の増加」については、サービスの利用控えを生みかねない点で慎重な対応が求められます。

まず、上記のスケジュールを頭に入れたうえで、その節目にあたって厚労省のホームページなどから必要な情報を入手します。それを事業所内で閲覧しながら、時間を見つけて勉強会などを催したいものです。時には、地域のケアマネ連絡会などで市町村の担当者を招き、情報交換の場を設けてもいいでしょう。

次期改正では、(議論のとりまとめがそのまま進んだ場合)市町村側の事務負担がかなり大きくなることが予想されます。また、居宅介護支援の事業者指定の権限が市町村に移ることも予定されています。その点を考えたとき、少しでも市町村担当者とのやりとりのパイプを太くしておくことが欠かせません。市町村側としても、現場の協力を得なければならないという意識は高まっているはずです。

そうした市町村とのやりとりの機会が増えていく中で、ケアマネ側として最低限確認すべきことがあります。1つは、「要支援者を新たな総合事業(仮称)に移行させる場合、その市町村では何年度から移行する予定なのか」、2つめは「移行した場合の訪問・通所サービスおよびその他の生活支援サービスなどの基準・利用料はいつどのように決められるのか。ケアマネジメントはケアマネに委託されることになるのかどうか」、3つめは「そうした制度変更を利用者側に告知する仕組みはどうなっているのか」ということです。

特に3つめについて、市町村は改正にかかる事務で手一杯になる可能性が高く、「そこまで手がまわらない(パンフレットの作成などが限界)」という話も出てくるでしょう。しかし、そうなれば先のような利用者の不安を解消するうえで、担当のケアマネにかかる負担は一気に高まりかねません。今から少しずつ市町村に「クギをさす」ことが必要でしょう。

(福祉ジャーナリスト 田中 元)


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