日付:2013/12/18  カテゴリ[政府・行政の動き]  閲覧数[1628]

社会福祉法人の取扱いについて「複数の法人による役員職の人事交流」を提案

社会福祉法人の在り方等に関する検討会(第4回 12/16)《厚生労働省》

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第4回 社会福祉法人の在り方等に関する検討会 資料

今回のポイント
●厚労省が、社会福祉法人の在り方等に関する検討会で「社会福祉法人の大規模化・協働化」を議論
○厚労省は(1)本部機能の強化(2)合併、事業譲渡(3)複数の法人による資金関係の協働化(4)複数の法人による役員職の人事交流(5)複数の法人による社団型の連携―を促したいと提案
○法人本部が、各事業の剰余金や独自財源等を用いることで、不採算部門への充当や新規事業の立ち上げを行うことを可能に

厚生労働省は12月16日に、社会福祉法人の在り方等に関する検討会を開催した。
この日は、社会福祉法人の大規模化・協働化などについて議論した。

社会福祉法人は、施設整備費等の手厚い補助や、一法人一施設の指導、措置費による経営などのため、(1)法人経営がおろそかになり、施設管理が中心となる(2)事業規模の零細化(3)再生産・拡大再生産費用は補助金と寄付頼み(4)画一的サービス―などの問題を抱えている。

今般、介護保険法・障害者総合支援法の改正や三位一体改革等で、利用者のサービス選択の自由化や、株式会社、NPO等多様な主体の参入が図られ、ますます法人単位での経営の必要性が求められている。

厚労省は、社会福祉法人のあり方について、これまでの政府、厚労省の各会議でまとめられた「社会福祉基礎構造改革について(中間まとめ)」「社会福祉法人経営研究会報告書」「日本再興戦略閣議決定」等の議論の経緯を説明し、現状の社会福祉法人の在り方の問題点を指摘した。

指摘されている事項をまとめると、次の通り。
●法人単位での経営を可能とする条件の整備
●本部会計と施設会計の厳格な区分の撤廃と会計間の資金移動の弾力化
●一法人一施設の現状から法人規模の拡大を可能とする方策
●公益事業、収益事業を含めた多角的事業の積極展開を可能にする
●職員の多様なキャリアアップの機会を設ける
●規模の拡大のため合併・事業譲渡の推進
●法人同士の連携・共同を促し研修や調達などで協働化による効率化・サービスの向上

そこで厚労省当局は、(1)本部機能の強化(2)合併、事業譲渡(3)複数の法人による資金関係の協働化(4)複数の法人による役員職の人事交流(5)複数の法人による社団的連携―の5点を促したいとして提案をしている。

(1)の本部機能の強化は、社会福祉法人の本部が、各事業の剰余金や独自財源、人事権等を用いることで、不採算部門への充当や新規事業の立ち上げを行うことにより、多角的な事業展開を可能にしたいとしている。

(2)の合併・事業譲渡については、社会福祉法人のサービス提供機能や専門性の強化として、合併・事業譲渡を促進することで、法人単位でも機能強化を図りたいとしている。

(3)資金関係の協働化は、法人単独では実施することが困難な事業や非効率な事業、地域でのサービス展開に協働化が有益と考えられる事業を、複数の法人が活動資金等を出し他の社会福祉法人に委託して実施することを考えたいとしている。

(4)の役員職の人事交流については、人事交流により異なる法人間での事業の共同実施、連携強化、キャリアパスの構築など一体的な取組を推進するとしている。

(5)社団的連携は、非営利性の高い複数の法人(社会福祉法人以外の法人を含む)が、新しい非営利の社団型社会福祉法人の社員になるなどし、一体的に連携・協働する仕組みを考えたいとしている。

また厚労省当局は社会福祉法人の資金調達についても説明。現状では、収益事業の剰余金は社会福祉事業、公益事業に充てることができ、公益事業の剰余金は社会福祉事業に充てることができる。ただし、社会福祉事業の剰余金(介護報酬・自立支援給付費)は法人本部会計や公益事業に充当できても、法人外への支出が認められていない点などが説明された。

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